映画「新感染」

封切り前から日本語タイトルのしょうもなさに話題が集まっていた韓国のゾンビ映画「新感染~ファイナルエクスプレス~」を(めっちゃ前に)見ました。もちろん新幹線にかけてあるのです。元タイトルは「釜山行き」。

こんな人にオススメ

パニックホラー大丈夫だけど、やっぱストーリーも大事だし
親子の絆ものに弱い(コンユと子供とか組み合わせとしてずるい)
ゲーム好き

お話は、ソウルにすむ仕事人間の父が、離婚して釜山に暮らす母に会いたいと幼い娘に頼まれ、釜山行きの列車(新幹線みたいなもん)に乗るところから始まります。しかし同時にソウルはゾンビの襲来にあっており、列車に乗っている、まだ生きている人間たちは、ゾンビに侵されていない釜山を目指して列車を走らせて行きます。ただし、その列車にもゾンビが一人乗り合わせてしまったという災厄付きで…。

とにかく、ものすごい、娯楽映画としてすごい!息もつかせぬ!退屈ぜんぜんしません。だって安心できないんだもん。ゾンビ増殖するんだもん。重要な人物もどんどんゾンビになるので、終わったら鬱になること間違いなし。世界の終わり感が半端ありません。
ついでにこの原因が人災なのでまた鬱度高い。人間どうしようもねーな。

エンタメとしてはゾンビVS人間でお約束の展開がいっぱいですが、「列車内」という細長い密室ならではのゲーム的展開も楽しめます。

そして泣けるゾンビ映画という前評判通り、うまくいかない父と子の関係、利己的な父の考え方が少しずつ周囲と状況の影響を受けながら変わっていくところはかなりグッと来ます。こういうことがないと本当に大切なことに気づけないのかと思うと悲しいですけど…。
しかも父を演じているのがコン・ユさんなので、映画「トガニ 幼き瞳の告発」を見た身としては幼子とコン・ユさんの組み合わせきっつい。となったよ!

しかし、この作品は南北問題を象徴してるんですよ!という解説を見てほほー、となりました。確かに災害は北からやってくるし、南(釜山)でなんとか災害を食い止めようとしてるのです。なるほど。


まあなんにしても、息もつかせぬ娯楽映画をみんなで見たい、しかも最後怖かったーだけじゃなくてちょっぴり心動かされるのがいいな、ってときにぴったりの映画ではある。ちなみに私はラストシーンで泣いてる。(ちょろい)